サッカーの才能の見分け方教えます!


1、「サッカーの才能の見分け方」

休日に散歩をしながら街を歩くと、サッカーボールで遊んでいる子供たちを見かけます。
私が子供の頃は、子供に人気のスポーツといえば何といっても野球でしたが、今ではサッカーが一番人気でしょう。

お父さんたちの中には、自分の息子にサッカーを仕込んで「いずれは長友選手や本田選手みたいに、海外のビッグクラブで…」なんて夢に見ている方もいらっしゃるのでは?
そんな、野心、じゃなくて夢に溢れるお父さんたちに朗報です。

本邦初公開!子供たちの「サッカーの才能の見分け方」をお話ししましょう!

これは国際的に権威のあるサッカーの専門家が言っている、ことではなく、私が勝手に思い込んでいることです。
なんだ…
あ、ちょっと待って!いちおう根拠はあるんですよ。
これは、ある二人の名サッカー選手のインタビューから思いついたことなのです。

その二人とは、あのスーパースター、デイヴィッド・ベッカム選手と日本の中村俊輔選手なのです。


555 / bil_kleb

contested soccer ball / woodleywonderworks

2、デイヴィッド・ベッカム

デイヴィッド・ベッカムについては、さすがに説明不要でしょう。
元イギリス代表で「世界一フリーキックが上手く、世界一ハンサム」と言われた、たぶん世界で最も有名なサッカー・プレーヤーです。

デイヴィッド・ベッカムは少年時代に、すでにサッカーの天才少年としてテレビの取材を受けていました。
以前、その映像がNHKで紹介されていたのですが、ベッカムは、やはり子供の頃から美少年でした。
そして、後年のトラブルメーカーの面影はまだない、初々しいベッカム少年は、テレビカメラに向かって少し頬を染めながら、でも誇らしげに「僕は他の誰よりも、ボールを遠くに飛ばせるんだよ!」と答えていました。


David Beckham / adifansnet

World Cup Qualifiers / tpower1978

3、中村俊輔

「持って生まれた天分」の大きさで言えば、中村俊輔は今までの日本選手の中で最高の選手かもしれません。
中村俊輔は2006年のワールドカップ・ドイツ大会の少し前に、確か外国人のインタビューを受けて、こう語っていました。

インタビュアー;
「中村選手、あなたは歴代の日本代表選手のなかでも、最も才能に恵まれていると思います」「ご自分でそれを自覚したことはありますか?」

中村俊輔;
「実を言うと、あります」「子供の頃から、なんで僕は他の子よりボールを遠くに飛ばせるんだろう?と、いつも不思議に思っていました」

4、ボールを遠くに飛ばせる

もう、お分かりでしょう。
「子供のときから、誰よりもボールを遠くに飛ばせる」これが、二人の名選手に共通していたのです。

「ボールを遠くに飛ばせる」
これって、単純なようでいて、意外に本質的なサッカーの才能なのではないでしょうか?
テクニックは練習で磨くことが出来ますが、ボールを飛ばす地力は、きっと生まれつきの部分が大きいのです。

昔、陸上部の先生に、「持久力は訓練でつけることができるが、スプリントは才能だ」と言われたことがあるのですが(だから私は、長距離を選びました)、陸上におけるスプリントの才能に近いのかもしれません。

そして、ベッカムと中村俊輔のプレースタイルには、共通点があります。
二人とも、フリーキックとロングパスの名手であることです。

5、ファンタジスタ

ここに、「中村俊輔 プレー集 -SHUNSUKE NAKAMURA -The Fantasista」という動画があります。

この動画を観ると、中村俊輔が中田英寿とはまた違ったタイプの、素晴らしいプレーヤーであることが分かります。

体の強くない中村俊輔は、激しいボディ・コンタクトを嫌い、余り走り回りませんでした。
そして、華麗なテクニックで相手を翻弄し、たった一本のパスやシュートで試合を決定づけてしまうのです。

海外のメディアは、中村俊輔のスタイルを「伝統的なゲームメーカー」「オールドタイプのファンタジスタ」と表現しました。

世界のサッカーでは、フィールド全体を走り回り、精力的に守備と攻撃をこなす中田英寿のようなプレー・スタイルがトレンドで、中村俊輔はむしろ少し古いタイプのプレーヤーだったのです。

中村俊輔に対しては「テクニックはあるけれど、守備をしようとせず運動量が少ないスタイルは、現代の欧州では通用しない」という批判的な意見もありました。

「伝統的」とか「オールドタイプ」という言葉には、そうした批判的な意味合いも含まれていたのです。

6、イギリスでの開花

中村俊輔は、2002年8月から2010年2月まで欧州でプレーしますが、イタリアやスペインでは、必ずしも十分な成功を収めたとは言えませんでした。
最も輝いていたのは、2005年8月から2009年6月まで在籍した、イギリスのスコティッシュ・プレミアリーグの強豪、セルティックでプレーした時代です。

特に2006年から2007年にかけてのシーズンでは、スコットランドPFA年間最優秀選手賞を受賞し、アジアの選手としてヨーロッパのリーグで初めてMVPを獲得したのです。

「オールドタイプのファンタジスタ」である中村俊輔は、なぜイギリスで花開いたのでしょう?

そして、フリーキックとロングパスの名手デイヴィッド・ベッカムは、なぜイギリスの国民的スターだったのでしょう?

それには理由があります。
次回は、そのお話をしたいと思います。

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